アンブロタイプ写真 伊東基 シーメン事件に関与するドイツ語学者
伊東基(1862-1925)は、兄の伊東重(1857-1926)と共に「竹栖社」という文芸協会を設立し、その機関誌「田舎新誌」にドイツ小説の翻訳を発表した。弘前で生まれ、ドイツ語学者になった。父と兄は医者で、基は医学を学び始めたが、文学とドイツ語の勉強に転向した。卒業後、熊本第五高等学校、仙台第二高等学校などでドイツ語教授を務めた後、シーメンス社に入社するが、1914年に海軍高級将校への贈賄容疑がかけられたいわゆるシーメンス事件に巻き込まれ、退社。弘前に戻った後実家の病院の事務や管理を手伝い、1925年に亡くなった。
撮影者不詳。9.4 x 7.3糎。
良好。経年の傷み少々あり。箱の蓋に「伊東基之像」が書いてある。
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