名刺版写真 増田万吉 潜水の先駆者
増田万吉(1836-1902)がヘルメットをかぶった潜水士と酸素ホース係とともに左から2番目に立っている貴重な名刺版写真。増田氏は日本のハードハット・ダイビングの父として知られ、横浜の商社や消防士として働いた後、難破船の引き揚げ、そしてアワビや真珠貝のダイビングに転職した。1872年、日本で初めて潜水用ヘルメットを輸入(オランダから英国製)し、潜水の権威となる。1883年、息子の三次郎はオーストラリア(木曜島)に渡った最初の日本人ダイバーの一人で、真珠産業で働くために採用された。写真の背面には、上部に大島市松、田村与七、浦島竹松、久保田初五郎を含む10人の潜水熟練員のリストが印刷されている。その下には、中村安次郎、白戸彦七、古谷春太郎、森下儀助ら酸素ホース担当者と思われるリストがある。中央下には、ダイビング・インストラクターと書かれた増田万吉と横浜の住所がある。他のダイビング・インストラクターの名前は山田寅次郎、久保田熊吉、新井熊吉、斎藤友吉、橋本吉五良、中橋庄五良、西川甚兵衛など。これは明らかに、増田と彼の潜水事業の宣伝であった。
場所不明(横浜であろう)。撮影者不詳。明治13年頃。
5.5 x 8.5糎。
良好。経年の傷み、シミ少々あり。少し褪せている。
p37021816